2019年ヨーロッパの熱波被害を振り返る 条件次第では今後も起こりうるのか?

熱波・暑い 世間の話題・雑記

毎年、世界のどこかで大規模な自然災害が起こっています。

日本は災害大国でもあり、地震や台風、豪雨による水害など、何の被害もない年の方が珍しいくらいの国です。

自然と共存しないと生きていけない環境である日本は、故にその分、治水や耐震技術が発展してきたところもあります。

昨年2019年は、ヨーロッパで熱波による被害が甚大な年でした。
この現象は、日本にとっても決して他人事ではないかもしれません。

ヨーロッパでは、熱波による被害がどれくらいのものだったのか、そして今後、日本でもそのような被害は起こり得るのか、確認してみたいと思います。

Sponsored Link

熱波とは

まず熱波という言葉について、その定義を確認しましょう。

通常は熱波と聞けば、太陽がギラギラと降り注ぐイメージを持つのではないでしょうか。

気象庁では熱波を「広い範囲に4~5日またはそれ以上にわたって、相当に顕著な高温をもたらす現象」と説明しています。

『相当に顕著な高温』については、「平年値が最も高い時期において『かなり高い』気温を目安とする」としています。

この気象庁の説明からもわかるように、熱波に対する定義が、曖昧であることがわかります。

国際連合の専門機関の一つである世界気象機関(WMO)では、

『日中の最高気温が平均最高気温を5度以上上回る日が5日間以上連続した場合に熱波と定義』

THE WALL STREET JOURNAL

としています。

このWMOの基準で考えると、東京の夏8月の場合、日中平均最高気温が32.8度(2019年)ですので、38度以上になる日が5日以上続くと、熱波と言っていいということになります。

気象庁では、世界各地で熱波が発生している原因を以下のように述べています。

「個々の異常気象を分析してみると、多くの場合、上空の偏西風が通常とことなる位置を流れる状態が続いたことや、熱帯地域の対流活動の影響が遠い場所に伝わったことなど、地球の大気と海洋の自律的な変動による自然のゆらぎが一方的に大きく振れたときに、平年と比べ著しい高温となることがわかります。」

気象庁HPより引用

ヨーロッパ各国の被害

まず断っておきますが、熱波による被害は、決して2019年だけではありませんし、ヨーロッパだけのものでもありません。

1970年代や80年代にもおき、インドやパキスタン、オーストラリアでも、熱波による被害は起こっています。

では実際、昨年2019年のヨーロッパ各国における、熱波により被害状況はどのようなものだったのか、確認してみます。

フランス

フランスでは2019年の夏、2度の熱波におそわれました。死者数はおよそ1500人でした。

フランス南部では最高気温が、45.9度まで上がり、パリでも7月の最高気温が42.6度を観測して、気温が上昇しています。

パリの中心部の住居では、基本的にクーラーを使いません。なぜかというと、クーラーの室外機を取り付けると、パリの景観を損ねるからだそうです。(【トラベルWatch】パリ在住日本人)

パリでは、日本のように湿度が高くないので、気温が高くなっても、そこまで暑苦しくはないと聞きます。

熱波による1500人の死者と聞くと多く感じられますが、2003年の熱波では、その10倍の1万5000人が亡くなりました。

オランダ・ドイツなど

オランダ南部では、記録史上初めて40度を突破し、最高気温が40.4度となりました。

ドイツ北西部では、気温が41.5度と、7月になって2日連続で過去最高気温を記録しています。

スペインのマドリードでは、6月後半の4日間、気温が40度越えでした。

ヨーロッパの国々では、建物や地下鉄にもエアコンが付いていないことが多いので、地下鉄は蒸し風呂状態です。熱波により熱中症で亡くなる人が多くなるのも何となく理解できます。

ヨーロッパでは今年の新型コロナウイルスの影響で、10万人を超える死者をだし、現在も収束状態とはとてもいえません。

もし、今年の夏も熱波がヨーロッパを襲うと、更に人的被害が大きくなってしまうこともありえます。

今後の熱波被害の可能性

2003年、ヨーロッパを襲った熱波では、およそ7万人の死者がでました。

ヨーロッパの熱波は、サハラ砂漠の熱い空気が高気圧に引っ張られ、大陸を北上することによって発生しているといわれています。

このジェット気流(西から東へと吹く上層気流の帯)の速度が低下すると、蛇行を深めて、時によっては数週間にもわたって同じ場所に留まるそうです。

数年ごとに繰り返される熱波による被害、やはり地球温暖化が原因なのでしょうか?

1つの事象を地球温暖化と結びつけることは難しいとする考えの学者がいる一方で、人為的な温暖化による気候変動が原因で、このような異常気象が今後さらに発生すると指摘する学者もいます。


二酸化炭素排出による地球温暖化が叫ばれて久しいですが、その論に対して懐疑的な意見があることも事実です。

いずれにしても、熱波による被害を最小限におさえる様々な対策は必要です。


日本でも年々、わずかですが平均気温が上がってきています。最高気温35度以上の猛暑日が観測されることも、珍しくなくなっています。

今後も、もっと気温が高くなっていくことは充分考えられます。

日本では、住宅の断熱材が発達し、エアコン常設が普通になっていますので、外出を控えることで、被害を少なくすることはできるでしょう。

いずれにしても、自然との共生は、人間にとって永遠のテーマではあります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました