小泉進次郎議員の英語力に対して疑問を投げかけている人達がいます。
なぜ、わざわざ英語力を問うのでしょうか?
それは、小泉進次郎議員が米国留学を経験し、しかも卒業した大学が名門のコロンビア大学大学院だからです。
今回は、小泉進次郎議員の英語力の検証と、評判の応援演説について調べてみます。
小泉進次郎の米国での経歴
小泉進次郎議員の日本での最終学歴は、関東学院大学経済学部卒業です。
小学校の時から関東学院大学付属の六浦小学校に入学し、そのままエスカレーター式に大学まで進みました。ちなみに兄の小泉孝太郎は、関東学院付属は高校までで、大学は日本大学に進学しています。
大学卒業後、小泉進次郎氏は渡米し、コロンビア大学付属の英語学校に入校しました。
大学時代には、3度の海外ホームスティ(オーストラリア)を経験し、大学に行きながら英会話学校にも通っていたので、英語に対する関心は人一倍たかかったようです。
渡米直後の英語力は、本人自身『中の下』レベルと言っていますので、とてもすぐにコロンビア大学に入学できるレベルではありませんでした。
その後、コロンビア大学大学院政治学部に進み、2006年5月に修士号を取得しました。
それからおよそ一年、日本に帰国するまでの期間、シンクタンクの米国戦略国際問題研究所(CSIS)に籍をおき、政治や日米関係などについて研究しています。
なぜ英語力が疑われるのか?
小泉進次郎議員の英語力が疑われる原因は二つあります。
一つは、公の場でほとんど英語での会話を聞いたことがないということ、そしてもう一つは卒業した日本の大学が、関東学院大学であることです。
一つ目の疑問を、ネット検索で調べてみました。
「小泉進次郎 英語 スピーチ」等を動画検索しても、たしかに出てきません。
日本語スピーチの中で、英語の短文を言っている場面はありますが、きちんとした形で英語のスピーチをしているところを、私は見つけられませんでした。
「英語をしゃべれないから人前で話さず、動画としても世に出ていないんだろう」と疑われているわけです。
二つ目はまったく失礼な話です。要するに関東学院大学の偏差値レベルが低いことから、バカにしての意見です。
「その(レベルの)大学で、よくコロンビア大学に入れたもんだ」という批判と妬みの考えです。
前の記事 『小泉進次郎議員の学歴は?』で書いたように、どこの大学にも特別枠があります。
世の中は平等ではありません。差別もあり、区別もあります。
もちろん特別枠と決めつける必要もないかもしれませんが、大国の首相の息子が、一定のレベルの学力を持っているのであれば、受け入れない大学があるのでしょうか。
既に小泉純一郎の後継者は、次男の進次郎と父親自身が決めていたのは、ほぼ間違いありません。進次郎氏は大学二年生の時に、政治家になりたいことを父親に伝えていたわけですから。
海外での貴重な経験、友人関係を作らせることはこれからの時代リーダーとして必須といえます。
小泉進次郎議員自身、「自分でも自信を持って、あの時(米国留学時代)は本当にがんばったなと言える」と米国時代を振り返って言っています。
英語力の証明
今まで英語力と書いてきましたが、この言葉をどう捉えるかです。 読み書きスピーチ、すべてそろわないと英語力が低いとみるのか?
2010年に日本論語研究会の講師として招かれ、学生時代の家庭教師とのエピソードについて、小泉議員が語っています。
「何のために英語勉強しているんだろう?」
「英語がしゃべれない先生に教わって、英語のテストでは点が取れる。でも(英語)しゃべれない」
「もう英語いいや。 英会話がやりたい」
それから英会話学校に通い始め、それからは英語が楽しくてしかたなかったそうです。
以下の動画を見て下さい。
「英語は、自分の思いを伝えるコミュニケーションのツールであって道具」
「英語は目的ではないです。手段です」
小泉進次郎議員の英語に対する考え方が、短い動画の中ですけれど、よく理解できます。
この動画は、フィリピンのセブ島のQQEnglishを訪問した時の映像です。その時の詳細は、こちらで見ることができます。(QQEnglish ←閉鎖されました)
「通訳なしで、留学生にどんどん話しかけていた」そうです。
英語の読み書きができること、それに越したことはありません。ただ、国際社会の中で政治家に求められるのは、英会話力です。
交渉事には間違いがないよう、正確をきするために通訳は必須ですが、会合の合間の雑談やパーティーでの会話が英語でできないと、これからの国際社会では通用しません。
ネットの中には、小泉議員に握手を求めて英語で話しかけたが無視されたようなことが書かれています。真相はわかりませんが、私は上記のHPの内容を信じます。
出来れば、このような疑問を払拭するためにも、小泉進次郎議員には早く公の場で、英語のスピーチをしてもらいたいと希望します。
ただ、もしそんな話を小泉進次郎議員にしたとしたら、彼はこう言うと想像します。
「別にどう思われようとかまいません。私の中の真実は一つですから。 時がくればそいう機会(皆の前で英語を話す) もあるでしょう」
小泉進次郎の応援演説
英語力に対しては疑問を投げかけられている小泉進次郎議員ですが、選挙の応援演説については、とても評判が良いです。
選挙の応援演説といえば、今や国会議員中、No.1の人気と動員力といってもいい自民党の小泉進次郎議員です。
2016年の参議院選挙では、22道県98箇所を回って八面六臂(表現が古い?)の活躍でした。
今回の参議院の選挙期間は18日間ですので、単純に日数で割ると1日平均5~6箇所の選挙演説を行ったことになります。(通常の参院選は17日間。今回は沖縄の戦没者を悼む「慰霊の日(6月23日)」と重なったため公示日を前日とした)
ちなみに昨年の東京都知事選で、鳥越候補が17日間で37回の選挙演説でした。
高齢と “やる気” の問題もありますので一概に比較はできませんが、他の候補では小池百合子都知事131回、増田候補104回となっています。
これはあくまで東京都の選挙ですので、移動範囲も狭いです。
それを考えると、全国の選挙区を1日5~6箇所回ることがいかにハードなスケジュールかがわかります。
しかも小泉議員は、演説の際かならずといっていいほど、ご当地ネタを演説の中に入れますので、その準備も必要です。まぁ、当然秘書がサポートをしているでしょうが。
『小泉進次郎は選挙区で圧勝?』
小泉演説なぜ人気があるの?
なぜ、小泉進次郎議員の演説は人気があり、動員力があるのでしょうか。
小泉純一郎(元首相)の息子だから? 爽やかイケメンだから?
それらも人気の要素でしょうが、もう一つの理由はその演説力によるところ大です。
今のところ私自身は直接、小泉進次郎議員の街頭演説を聞いたことはありませんが、ネット上にある動画を見ると、たしかに「話がうまいなぁ」と感じます。
以下の動画は、昨年の参議院選、愛媛県松山市での選挙応援演説です。
16分33秒とちょっと長めの動画ですが、たぶん話を聞きだすと、ついつい最後まで観てしまうと思います。
取りあえずどうぞ。
【山本順三応援演説】
応援演説のコツ
小泉議員の演説のコツが随所に見られる動画です。
まず、山本候補者と自分との共通点(28歳で議員に当選)を話して、近い存在であることをアピールします。
次に話の中心に数字を持ってきて、「三」「二」「一」の順番で話題を組み立てます。
「三」は、候補者の名前の山本順三の「三」の話題。地元出身の著名人・伊丹十三監督の名前も出します。
「二」は、今回から18歳・19歳(二つの年齢)に選挙権が与えられた意義の話を中心におこないます。
この二つの年齢は、有権者の二%にあたります。昨年のイギリスのEU離脱の国民投票が僅差で離脱決定が行われた例を出して、その重要性を訴えました。
最後の「一」は、愛媛選挙区で当選できる人は、一人という内容です。
今回の愛媛選挙区は、自民党 VS 野党連合という構図でした。通常の選挙では共産党候補者が立候補し、5万票前後の得票をえています。
それが今回の参議院選挙では、共産党は候補者をたてずに、無所属の立候補者を野党連合として応援しているのです。そのため、結果がどちらに転んでもおかしくない状況でした。
現に、結果は僅差の8千票差で、何とか山本順三候補が当選しています。(獲得票が320,990票ですから、本当に僅差です)
演説の最後の方では「一」の重要性を訴えると共に、野党連合の批判を 『寅さん(男はつらいよ)』 の話題とからめて展開しています。
20分弱の演説ですが、とても短く感じられると共に、記憶に残る内容になっています。
地元の話題を出して、演説者(小泉)と聴衆の間に橋をかけるイメージのブリッジング効果を使い、わかり易い数字を入れて話を展開させ、時折聴衆と会話をすることで、聴衆を話に巻き込んでいく手法は見事といえます。
演説の間や身振り手振りは、お父さんの小泉純一郎氏にそっくりです。 これは天性のものもあるでしょうが、見えない所での学びや情報収集を怠らない結果でしょう。
今後の選挙においても益々、小泉進次郎議員の応援演説を望む声が大きくなっていくのは間違いありません。
【関連記事】⇒『小泉進次郎と安倍晋三首相との関係は?』
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