興味深い団体が産声を上げました。
団体の名称は、“日本先進会” です。
代表理事を務める鳩山紀一郎氏は、日本先進会を『新しい政党をつくるための前身団体』と位置付けています。
この記事を見ていただいている方は、既に日本先進会のHPをご覧になったり、あるいは動画をみて、日本先進会に関心を持った方かと思います。
更には鳩山紀一郎氏が、父親である鳩山由紀夫氏の影響下にあるのではないかと、疑問に思っている方もいるでしょう。
日本先進会の動画がアップされたのが6月25日で、最近ということもあり、まだまだ不透明な点はありますが、今回は日本先進会のHPではわからない点について調べてみます。【日本先進会】
日本先進会と鳩山由紀夫との関係
やはり気になるのは、元首相であり時には“宇宙人”と揶揄される鳩山由紀夫氏と、日本先進会の関係です。

現在の日本先進会のHPには、発起人として代表理事の鳩山紀一郎氏と、理事の長島令和氏しか名前が載っていません。
鳩山由紀夫氏はしばらく無言を貫くのかと思っていましたが、YouTubeがアップされた翌日に、すぐ反応してツイートしました。
キックオフ①日本先進会の挑戦ー政策本位の新しい政党をゼロから作ろうー https://t.co/UzDBAE4IEs @YouTubeより
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) June 25, 2020
息子の紀一郎が政治の手垢のついていない仲間で政党を作りたいと活動を始めたようだ。手垢のついた私が言うのもおかしいが、彼らの政策を見て色々とご批評頂けたらありがたい。
「政治の手垢のついていない仲間で政党を作りたいと活動を始めたようだ」と書いています。
翌日といっても、ツイート時間は日付が変わった26日すぐの午前1時18分です。
日本先進会の立ち上げを知った鳩山由紀夫氏の知人が、「あなたの息子さんこんなこと始めたよ」と、由紀夫氏に伝えたことでツイートした可能性もあります。
それとは別に、鳩山紀一郎氏が日本先進会の立ち上げに際して、由紀夫氏に何らかの相談していたから、この素早いツイートで反応できたという捉え方もできます。
もちろん、相談したからといって鳩山由紀夫氏が、日本先進会に直接かかわっているとはいえません。
動画の様子を見るかぎり、鳩山紀一郎氏はとても聡明に感じられます。
その鳩山紀一郎氏が、現在の日本において、鳩山由紀夫氏の言動が一般の国民にどう思われているのか、知らないはずがありません。
それを考えれば、父親から多少の政治的アドバイスをもらったとしても、日本先進会に鳩山由紀夫氏を関わらせることは、絶対にしないはずです。
もし関わらせたら、一瞬で日本先進会のイメージが「あぁ、そういう団体ね」と悪くなってしまいます。
日本先進会は希望の存在となる?
これは私だけの考えではないと思いますが、既存の政党(主に野党)がくっついたり離れたりしている政界の現状に、国民はうんざりしています。
また、野党から自民党に入った国会議員が、安全保障面での考えを変えて、「(野党時代)党の中では反対していた」と言われても、何だか白けてしまいます。
そういったことを考えると、まだまだその存在意義は未知数ではありますが、鳩山紀一郎氏が立ち上げた日本先進会には、何か期待したいと思わせるところがあります。
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それが何かというと、日本先進会が “政策本位の新しい政党” を作ると主張している点です。
日本先進会は動画で、思想的には『最適厚生主義』を掲げていると説明しています。
これは、どういうことかというと、『厚生』を、人間の幸福を支える客観的な要素と定義します。この厚生を最適にするためには、『国民の自由』と『政府による管理』のバランスをどう取るかだといいます。
健康・安全・教育の三つに対しては、すべての国民が平等に手に入れられるように、『政府による管理』を最大化するけれども、それ以外の部分においては「国民の自由」を徹底的に尊重すると、日本先進会は主張しています。
政策の詳細については、動画を直接見てもらった方が分かりやすいかと思いますので、これ以上は書きません。
いづれにしても、私が知らないだけかもしれませんが、これだけ政策ベースで政党を作ろうとしている組織は、かつてなかった気がします。
過去においてそのような存在があったとしても、インターネットを通して、動画でこれだけわかりやすく伝えていなかったでしょう。
詳細はこれからアップされるでしょうが、『改革型MMT論者』『アスリート式経済成長論』など全体的な主張も分かりやすいです。
ただし、理想論だけでは政治は動かせません。
選挙で勝たなければ、政治家にはなれませんし、小選挙区制(衆議院)の制度の中で、どうやって党勢を拡大していくかという、具体的なビジョンも必要です。
そういった意味では、初期段階において期限を決め、政治の裏も表も知った人物に、顧問として参画してもらうことを考えてもいいかもしれません。
しかしそれは、党派色の濃い人物ではダメです。本当に日本の将来を憂い、“最後のご奉公” のつもりで、政治改革に身を賭してくれるような人が必要です。
鳩山紀一郎氏が鳩山由紀夫氏の息子ということで、日本先進会に対する批判もあるようですが、親と子は別、気にする必要はありません。
日本先進会の今後の動向に、注目していきたいと思います。
【関連記事】⇒『鳩山由紀夫は現在何を考えているのか』
コメント
2021年1月24日発行 官報 号外第8号 86頁第2段落に、日本先進会の解散公告が載っております。
2020年1月に一般社団法人として立ち上げ、10/26にブログで「政治家志望人材募集」のブログ記事をアップし、11/26に事務所を麻布十番から鳩山御殿に移したと思ったら、12/22で(あくまでも前身団体としては)解散とは・・・?
このあと正式な政治団体を造るのであろうか?
(12/22にupの動画もまだ見てないので判らないし、Twitterでは何も触れていないが)
親と一緒で「何考えてるか解らない」、ですね
血筋ですか?w
ご指摘ありがとうございます。
先進会のHPや動画では、まだ“解散”を表明しておられませんね。
なかなか支持者も広がらないようですし、理想を実現化するのは簡単ではありません。
どこまで信念を貫き継続できるか、もう少し見守ってみましょう。