WTOに提訴するとどうなるの? 手順を確認してみた

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韓国が、WTO(世界貿易機関)に日本を提訴する準備をしているという報道です。

【中央日報日本語版 2020.6.1】
今月12日、韓国産業部は輸出規制を緩和して原状回復させるとして公式立場を日本政府に求めた。

当時、産業部のイ・ホヒョン貿易政策官は記者会見を行って「日本政府が懸案の解決に出る必要・十分条件は全部そろっている」として「日本政府は輸出規制の強化措置を原状回復させることに迷う理由がない」としてこのように明らかにした。

日本政府が期間内に公式立場を出さなければ韓国政府は世界貿易機関(WTO)への提訴の手続きを再開する可能性も排除することはできない。

中央日報日本語版

提訴の理由は、他のニュース記事を見てもらうとして、はたしてWTOに提訴するとどうなるのでしょか?

どんな手順で提訴がおこなわれれ、結果が出るのか確認してみます。

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WTO提訴の手順

WTOは、1995年に設立された国際機関で、貿易に関する様々な国際ルールを定めている組織です。

ルールがある以上、加盟国はそれに従わなければなりません。

国内でルール(法律)違反を犯せば、刑事民事いづれの場合も裁判所で判断を下されます。そして罰金であるとか懲役をうけて、罰を受けるわけです。

WTO加盟国同士の場合、どのような手続きを踏むのでしょうか。

二国間協議

まず重要な点は、当事者同士の二国間でよく協議することです。

WTOに申し立てをおこない、二国間で話し合って、一定の努力をすることがまず求められます。

その上で、紛争が解決しない場合に、次の段階に進みます。

小委員(パネル)の設置

二国間協議をおこなっても問題が解決しない場合は、申立国が、紛争処理小委員会の設置をWHOに要請します。

WHO事務局では、この要請を受けて、パネリストを選定します。

小委員会では、当事国(申立国と被申立国)双方の意見を聞き、その判断の決定を当事国に伝えます。

上級委員会

この小委員会の決定に意義がある場合は、申立により、更に上級委員会での協議がおこなわれます。

上級委員会は、7名の委員で構成されていて、そのうちの3名が一事案の審理を担当します。

上級委員会で協議された報告書は、関係国に送られ、勧告として履行が求められます。

提訴の結果はどうなる?

WTOでは、このように二審制で提訴がおこなわれます。

上級委員会の勧告をうけた当事国が、それを履行するかどうかは、基本的にはその国の裁量に任されます。罰則があるわけではなりません。

ちなみに、WTO紛争処理制度は、1995年から2018年の間の23年間で、563件おこなわれています。


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