シーシェパードとは? その実態や主張・目的は何だろう

ポールワトソン2 世間の話題・雑記

捕鯨やイルカの追い込み漁への反対活動を行っているシーシェパードは、海洋生物にとっての救世主か、それともただのテロリスト集団なのでしょうか?

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シーシェパードとは?

シーシェパードが設立されたのは1977年のことです。 創設者の名前はポール・ワトソン。

彼は現在も代表をつとめていますので、すでに40年以上にわたって活動していることになります。

シーシェパード2

国際環境保護団体グリーンピースのメンバーだったワトソンですが、方針の違いから脱退し、シーシェパードを設立しました。 

日本にとってシーシェパードといえば、反捕鯨の代名詞といえます。

南極海の捕鯨妨害活動は元々、グリーンピースが行ってきた領域でした。

南極海まで足を運んで捕鯨の妨害活動をするわけですから、当然資金力や動員力など相当体力のあるNGOでなければ務まりません。

そこに割って入ってきたのがシーシェパードです。 

穏健な抗議活動をするグリーンピースと、時には荒っぽい行動をも辞さないシーシェパード。

強硬路線を期待する反捕鯨派の人々からは、徐々にシーシェパードの行動が支持されるようになっていきました。

やがてグリーンピースは、過激集団のイメージが増すシーシェパードと混同されることを嫌い、南極海での反捕鯨活動から手を引きます。

暴力も辞さないシーシェパード

“ 暴力 ” を一応否定するシーシェパードですが、捕鯨船の爆破、船による体当たり、化学薬品や火炎弾の投げ込み、スクリューを狙ってロープを海中に投げ入れる行為は、暴力以外の何物でもないでしょう。

下の動画を見ると、怒りが湧いてきます。

抵抗しない日本船籍の船だからこそ、シーシェパードはこういった体当たり攻撃までしかけてくるのです。

そんな彼らでも、反捕鯨国のオーストラリアや英国の一部では、ヒーロー扱いです。 

支援者にとっては、生き物の命を守るための過激な攻撃スタイルも『許容範囲』と映っているようです。

シーシェパードの抗議船が、事実上の母港であるタスマニア島のホバート港(オーストラリア)に寄港する時は、多くの人々が彼らを出迎えます。

シーシェパードの活動を記録する米国のドキュメンタリー番組 『WHALE WARS(クジラ戦争)』 が2008年から放映されると、寄付金も急増しました。

その金額は、10億円ともいわれています。

どんな活動も資金がなくては発展・拡大できません。

日本人にとっては腹立たしい行為でも、逆の立場の人にとっては、お金を出してでも行動を支援をしたいという事でしょう。

代表 ポール・ワトソン

シーシェパード = ポール・ワトソンといってもいいかと思います。 

それくらい彼のカリスマ性、統率・指導力、実行力は抜きんでています。

ワトソンがTV出演した時の映像があります。

戦場カメラマンの渡部陽一が、スタジオからワトソンにインタビューし、(5:40~)

「目的の為なら嘘をついてもいいのか?」

「暴力はいいのか?」と問いかけますが、

中継先のワトソンは、「嘘は言っていない」「やっていない」「暴力はしていない」

と答えます。

ただ象徴的なシーンとして、スタジオの小中学生が呆れる場面があります。

小学生 「クジラが可哀想と言いますが、牛は食用にして可哀想だと思わないのですか?」

ワトソン 「私は牛は食べません」

中学生 「自分が食べなければ、保護しなくていいのですか?」

ワトソン 「牛は、海に棲んでいません」

ポール・ワトソン – Paul Watson(テレビ動画)

ポール・ワトソンの生い立ち

ポールワトソン

カナダ・トロントに生まれたポール・ワトソンは6歳の時、大西洋に面したのどかな漁村に引越しました。

その漁村はアザラシの成育地があり、ホエールウォッチングの名所でもありました。

アザラシの毛皮採取をするための捕獲現場も目にしていた彼は、その残酷さに恐怖を感じたといいます。

両親は不仲で喧嘩ばかりしていて、父親は家庭内で暴力もふるいました。

母親が病気で亡くなると今度はその暴力がポール・ワトソンに向かい、耐えかねた彼は家を飛び出し海洋関連の仕事に就きます。

それからずっと、ポール・ワトソンは海と付き合ってきました。

子供の頃の家庭環境が、ポール・ワトソンの現在の活動に大きな影響を与えているといえます。

海洋生物への愛着と、時には手段を選ばず暴力に訴える抗議活動は、正義感と恨み (社会や父親) が混在した表れではないでしょうか。

シーシェパードの正体

以下、佐々木正明著『シー・シェパードの正体』からの抜粋です。

【ワトソン語録】

「人類は地球にとってAIDSだ」

「ミミズは、人類よりも生態学的に重要な生き物だ」

「人類は、宿主である地球に寄生し、地球を破壊させようとするウイルスに近い」

『EARTHFORCE(地球防衛軍)』ポール・ワトソン著
<地球防衛戦士になるための指南書>

「36カ条の教え」の一部

・自分の意図や動向については偽情報を流せ

・相手の目の前で作り話をでっちあげ、それが真実であると相手が信じるような手がかりを残しなさい。

・戦略家は偉大な目標を成し遂げるために、犠牲者を作ることも覚悟しなければならない。

・人々の信頼を勝ち得るために、犠牲者のふりをしなさい。

シーシェパードは、自然界にとって人間を完全に悪なる存在と決めつけているようです。 

自分達は弱い立場の動物を護るヒーローだと思っているのかもしれません。

そのためには手段を選ばず、彼らの中では嘘もでっち上げも平気で行うことが許されるのでしょう。

動物との共存というテーマは、“ 共存 ” という言葉の捉え方によって違ってきてしまいます。

人間が食物連鎖のピラミッドに入ることを認めるか認めないか。シーシェパードは明らかに認めない立場でしょう。

1950年12月生まれのポール・ワトソンは70歳をゆうに超えています。彼が現役であとどれくらい活動できるのか?

カリスマの去就が、シーシェパードの今後の盛衰を左右していくでしょう。

追記・ワトソン拘束

新しいニュースが入ってきました。

ポール・ワトソンがグリーンランドで拘束されたという内容です。

【読売新聞 2024.7/22】
反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者ポール・ワトソン容疑者が21日、デンマーク自治領グリーンランドで警察に拘束された。
ワトソン容疑者は日本の海上保安庁が国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配しており、日本に身柄が引き渡される可能性がある。

グリーンランドの裁判所は8月15日までに引き渡しの是非を判断するようです。

記事によると、ポール・ワトソンは2022年にシー・シェパードを脱退しているという事です。

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