加藤勝信の派閥と評判を確認 その人物像は?

加藤勝信1 政治家

菅前首相が動き出しました。

菅政権当時の閣僚を何人か集めて会合を持ちましたが、その中には加藤勝信議員も含まれていました。

【朝日新聞2024.6/6】
自民党の菅義偉前首相(無派閥)ら、岸田文雄首相と距離のある非主流派議員が6日夜、東京・麻布十番の日本料理店に集まった。
参加したのは菅氏のほか、加藤勝信前厚生労働相(茂木派)、小泉進次郎元環境相(無派閥)、武田良太元総務相(二階派)、萩生田光一前政調会長(安倍派)の4人。
いずれも菅政権で閣僚だった。
支持率が低迷する岸田政権の行方や秋の総裁選について意見を交わしたとみられる。

このメンバーの中で注目されるのは加藤勝信議員でしょう。

小泉進次郎議員や萩生田光一議員と比べると地味な印象はありますが、国会議員として周辺の評価は高いです。

加藤勝信議員がどんな人物なのか、この機会に確認しておきましょう。

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加藤勝信の経歴(官僚・秘書時代)

加藤勝信議員は1955年11月22日、東京都に生まれました。旧姓は、室崎といいます。

東京大学経済学部を卒業して、1979年に大蔵省(現・財務省)に入省しました。

その後、内閣官房副長官秘書官や農林水産大臣秘書官などを務め、1995年9月に大蔵省を退省しています。

加藤勝信議員は大蔵省を辞める前の年、1994年に加藤六月議員の次女と結婚、婿入りしました。

これは官僚にはよくあることだと、元財務官僚の高橋洋一氏はいいます。

若手のキャリア官僚に、有力な政治家や官僚OBの娘との縁談が持ち込まれるのです。

官僚から政治家を目指している人物にとっては、願ってもない話です。

加藤勝信議員は産経新聞のインタビューで、こんなことを語っています。

『小さい頃から政治的なことが好きだったんですよ。私の祖父は島根県議会の議長をしていたんですが、私の子供時代と重なっているわけじゃなくて、小学生の頃から選挙速報を一生懸命夜遅くまで見るなど、なぜか関心が高かった。
当時の作文をみると、例えば原敬元首相のことを書いて「自分もこうなっていきたい」といったような内容もありました。最後はなぜか「国連の事務総長になりたい」と書いてありました。』

産経新聞

加藤勝信議員の潜在意識の中に、子供の時から憧れた政治家というものがあり、それが政治家の婿養子という道に自然とつながっていきました。

大蔵省を退省した後は、加藤六月議員の秘書として経験を積みながら、出馬のタイミングを計っていました。

加藤勝信の経歴(衆議院議員)

加藤勝信議員は国会議員としては2度の落選をへて、2003年に初当選を果たしました。

現在は国会議員7期目で選挙区は岡山5区ですが、2022年の公職選挙法改正で岡山5区が廃止されたため、次回の選挙では岡山3区から出馬する予定です。

加藤勝信議員の所属する派閥は、平成研究会いわゆる茂木派です。

茂木派は今回の一連の政治資金問題で解散を決定しましたが、“政策集団” としては存続させる方針です。

加藤勝信議員は亡くなられた安倍元首相との関係が強く、2012年の自民党総裁選挙では安倍推薦人の一人に名を連ねていました。

第2次安倍内閣では内閣官房副長官、第3次安倍内閣においては内閣府特命担当大臣、厚生労働大臣と続けて任命され、着実に実績をつくってきました。

加藤勝信2

菅政権では官房長官を務め、官僚出身として安定感ある政権運営を果たしました。

総理大臣の可能性

産経新聞がかつてポスト安倍の一人として加藤勝信議員を報じたことがあります。

【産経新聞 2018.11.9】
自民党内で「ポスト安倍」の顔ぶれが変化した。衆院当選6回ながら党三役に抜擢された加藤勝信総務会長が急浮上したためだ。
安倍晋三首相からの禅譲を視野に入れる岸田文雄政調会長、9月の総裁選で党員票の45%を獲得し「非安倍」の受け皿となる石破茂元幹事長、ワンポイントリリーフとして菅義偉官房長官の名も挙がる。

加藤勝信議員には、総理大臣としての器があるのでしょうか。

もちろん、その器に疑問符がつくような総理大臣は過去においてもたくさんいたわけですので、器うんぬんという話ではないかもしれません。

加藤勝信議員の所属の派閥には、派閥の長である実力者・茂木敏充議員がいます。

茂木敏充議員に対しては、「慕う仲間が少ない」「自分でちょこちょこ動くタイプで首相の器じゃない」という派閥内の声があるといいます。

実際、派閥から政策集団となるタイミングで、小渕優子議員や青木一彦議員など複数名が茂木派を退会しています。

冒頭の記事にあるように菅前首相のような後ろ盾があれば可能性は0ではないかもしれませんが、時の運が味方しないと総理大臣にはなれません。


加藤勝信議員の強みは、選挙区にあります。

岡山5区は27万人強の有権者数で保守の基盤が強く、加藤勝信議員は毎回10万票をこえる得票で当選し、次点の候補者に比例復活をゆるさない圧勝を続けています。

唯一2009年の選挙(民主党が政権奪取)で、民主党の花咲候補に比例復活をゆるしましたが、その時も1万5千票の差をつけて勝利しています。

区割り編成により次の選挙では岡山3区からの出馬となる加藤勝信議員ですが、党内調整の結果、地盤が重なる平沼正二郎議員と阿部俊子議員は比例代表に回ることが決まりました。


政界は “一寸先は闇” というように、今後の展開によって誰が次期の首相になるかわかりません。

特に現在の岸田政権の不人気ぶりを考えると、岸田政権での解散総選挙はしたくないと多くの自民党衆議院議員が思っていることでしょう。

自民党総裁選挙は2024年9月に行われる予定です。


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