河野太郎が “中国のスパイ” “中国の犬” とまで検索される理由は何か

政治家

近年の世論調査で「次の総理大臣に相応しい人は?」という問いに、必ずベスト3以内に入るのが河野太郎議員です。

官僚へのパワハラと勘違いされるような態度や、記者との質疑応答に批判を浴びることもある河野太郎議員ですが、“突破力” や “何か変えてくれる” に期待する国民もいるようです。

その結果が世論調査の結果につながっているのでしょう。

河野太郎議員で気になるのは、検索サイトで個人名を検索した際に、“中国のスパイ“ や ”中国の犬” と表示される点です。

ちょっと悪いイメージ過ぎるワードが表示される理由は何なのでしょうか。

それは誤解なのか、それとも本当のことなのか、誰でも気になるところです。

憶測ではなく、事実に基づいて確認してみましょう。

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中国のスパイ疑惑(河野洋平)

河野太郎議員はいわゆる世襲議員です。

祖父は佐藤栄作内閣で副総理を務めた河野一郎氏(故人)、父は自民党総裁や衆院議長を務めた河野洋平氏です。

河野太郎議員に必ず付いて回るのが「河野洋平の息子」という文言です。

河野洋平氏といえば宮澤喜一内閣において内閣官房長官に就き、1993年8月にいわゆる従軍慰安婦について述べた『河野談話』を発表したことで知られています。

この時、河野洋平氏は慰安婦達の募集が「総じて本人たちの意思に反して行われた」「募集・移送・管理等の過程全体としてみれば甘言・強圧という方法により強制があった」という趣旨の発言をおこないました。

この『河野談話』は現在でも問題視しされ、日韓関係に悪影響を与えたと指摘する識者が多くいます。


中国に対しても、河野洋平氏は中国寄りの言動が目立ちます。

以下はジャーナリストの山際澄夫氏の話です。

【デイリー新潮2015.11/18】

「何より有名なのは、“台湾の土を踏まなかった自慢”。
1994年、当時外務大臣だった彼が日中外相会談のためにバンコクに向かった際、台風のため、飛行機が台湾の空港に緊急着陸した。その際、河野氏は、台湾政府を認めていない中国共産党に配慮し、機内から一歩も外へ出ませんでした。
おまけにバンコクで中国の外相に会うと、自らそのエピソードを披露、忠誠心をアピールしたのです」

デイリー新潮

「忠誠心をアピールした」は山際氏の感想ですが、4時間以上離陸できなかったのに機中に残っていたのは異常です。

また河野洋平氏は、橋本龍太郎氏(2006年死去)の後の日本国際貿易促進協会会長に就任し、現在もその職に就いています。

この協会は中国との国交が回復される前の1954年に創立された団体で、中華人民共和国との貿易を促進する目的で設立されました。

このような立場上、河野洋平氏が訪中するたびに過度な接待を受けていることは間違いありません。

中国は自国にとって利用価値があると判断した存在には、人参(お金・女)をぶら下げて徹底的に弱点を突いてきます。


河野洋平氏は1937年1月生まれで終戦時には8歳でした。戦前の教育と戦後GHQ支配による教育の両方を受けた世代です。

地域差や育った家庭環境にもよりますが、中国や韓国に贖罪意識が強い世代でもあります。その意識が親中・親韓の言動に繋がっている可能性は大きいでしょう。

このようなイメージを持たれた河野洋平氏を父親に持つのが、河野太郎議員ということになります。

しかし今まで確認してきたことはあくまで河野洋平氏の場合であり、息子である河野太郎議員は別人格であるということは付け加えておきます。

中国のスパイ疑惑(日本端子)

中国スパイ疑惑の理由、2つ目のキーワードは『日本端子』です。

日本端子株式会社はその名の通り、主に連鎖端子や圧着端子、コネクタなどを取り扱っている日本の企業です。

コネクタや端子は太陽光発電用の機器にも使われていて、色々問題視される中国の太陽光発電の企業にも部品を供給しています。

日本端子株式会社の代表取締役社長には、河野太郎議員の弟の河野二郎氏が就いています。


日本端子は1960年に、河野一郎氏によって創業されました。

現在の会社は河野太郎事務所と横並びに建てられいます。

日本端子は中国の北京や広州、香港にも子会社を持っています。

中国に進出している日本企業は1万2千社以上あるといわれていますので、その事を持って “中国のスパイ” と言うのはちょっと言い過ぎな気もします。

ただし河野太郎議員も河野洋平氏も日本端子の株を所有していて、二代続けて外務大臣を務めた存在ですので、中国共産党対日工作の格好のターゲットであることは間違いありません。

中国に進出している日本端子に便宜を図ることを、中国は積極的におこなうでしょう。


河野太郎議員は脱原発論者であり、再生可能エネルギー強く推しをしている人物でもあります。

再生可能エネルギーを導入するには】(河野太郎公式サイト)

そういった点で「親族のビジネスのためではないのか」との憶測を呼んでしまっている面もあります。

「それとこれは別」とするか「李下に冠を正さず」とするかは、人の生き様にも関係してきます。

週刊文春の記事によれば、河野太郎議員は日本端子などのファミリー企業から総額6,700万円以上の献金を受け取っているということです。

河野太郎議員は、日本端子への疑念に対し本人のブログで以下のように語っています。

「日本端子の主力商品は、端子やコネクターですので、電気が流れるものならテレビや自動車など多くの部品が使われています。それだけ色々な方向へ部品を出しています」

中国と取引があるからといって、“中国のスパイ” や “中国の犬” とまで言われる筋合いはないということでしょう。

親中のレッテル貼り?

「日中関係は非常に大事だと思っていますが、やっぱり日本から言うべきことはきちんと言わなきゃいけない」

「尖閣の問題をはじめ、譲れない点ははっきりしなきゃいけないですし、日中でお互い歩み寄れる点はやっていくことが必要な場面もあるだろうと思います。その意味で、是々非々の外交をやってきたつもりです。」

ご指摘について

このように河野太郎議員は公式サイト内で語っています。正論だと思います。

後は行動が伴うかが問われます。

実際、防衛大臣の時には戦略国際問題研究所(CSIS)のオンライン討論で「外相時代は中国を脅威と呼ばず、重大な懸念と言ってきたが、防衛相としては脅威と言わなければいけない」と語っていました。


以下は、ネット番組『文化人放送局』で経済安全保障アナリストの平井宏治氏が、菅義偉前首相に関して語った動画です。

以下、要旨です。

脱中国が必要。
安倍首相(当時)が脱中国の為の補助金6~7千億円の予算を付けた。
それに対して企業から1兆8千億円分の応募があった。
2兆円規模の脱中国補助金は必要だねという話になった。
安倍退陣後、経産省は補助金を残したかったが菅首相(当時)が無理やり打ち切った。
岸田政権でも復活はしていない。
菅さんは親中議員の権化だ。

平井氏が語った内容は、安倍政権下で経済産業省がおこなった『サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金』のことかと思います。

【日経ESG2021.3/19】
経済産業省は2020年5月22日~7月22日、補正予算で組んだ「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」の申請案件を募集した。申請額の累計で約1兆7640億円もの応募があり、146件、約2478億円が採択された。

この補助金の事を調べてみると、第三次まで行われていたことがわかります。

第一次では上記の日経記事の期間に募集を行い、第二次は2021年3月12日~5月7日まで、第三次は2022年3月1日~5月20日まで募集が行われています。

ついでに件数と金額までいうと、第二次は151件・約2,095億円、第三次は85件・約974億円となっています。

サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金

当時の政権でいえば、第一次が安倍政権、第二次は菅政権、第三次は岸田政権下で募集が行われ補助金が支給されています。

平井氏がこの補助金の事を言っているのだとすれば、菅首相(当時)が補助金を打ち切ったというのは間違いです。

何が言いたいかといえば、一つの政策だけを取り上げて、スパイもしくは親中だ何だということは決められないということです。

もちろん平井氏はこの事だけで判断を下した訳ではないと思いますが。


政治家は我々の見えないところで、自分の信念または支援組織の意向にそって、国の政策に影響を与えるために活動しています。

財界、医師会など大きな組織は、高額献金と組織票を武器に政治家に自分達の要望を伝えてきます。

政治家は落選すればただの人。当選の基盤となってくれる組織の要望を叶えることを優先するのは仕方のない事です。

河野太郎議員も例に漏れていないでしょう。

河野太郎が考える保守主義

河野太郎議員は、著書『日本を前に進める』(2021年発行)にこう書いています。

〇本来、保守主義とは、度量の広い、中庸な、そして温かいものであったと私は思います。そして平等な機会が提供され、努力した者、汗をかいた者が報われる社会であり、勝者が称えられ、敗者には再び挑戦する機会が与えられ、そして競争に参加することができない者をしっかりと支える国家を目指すのが保守主義です。

〇昨今、「保守主義者」を名乗る一部の人々が、排他主義的な外国批判を繰り返していますが、これが保守主義とはまったく相容れない活動であることは言うまでもありません。また自由貿易を否定し、国を閉ざし、保護主義で競争力のない産業を守ることも、決して保守ではありません。

この書きぶりからわかるように、河野太郎議員は自身こそ “保守主義” の体現者であると言いたいようです。

少し古い話ですが、1999年11月の外務委員会で、当時の河野洋平外務大臣に対して河野太郎議員が質問に立っています。

その内容は、アメリカの日本に対する “傘の核” が本当に機能していると思っているのかという問いでした。

河野洋平外務大臣は「アメリカを信頼している。やらないという具体的な根拠を示して質問してほしい。」という苦しい答弁をしています。

アメリカが日本を守るために、ロサンゼルスやサンフランシスコに核を撃ち込まれるリスクを取ってまで敵国に核の報復をするのかという、今では当たり前のように疑問視されていることを、河野太郎議員はおよそ四半世紀前に外務大臣に問うていました。

また書籍では、中国の軍事活動に対抗するための枠組みをアジアで作り上げることを検討する必要性を説いています。

「中国の侵略的な意図と軍事拡大にどう対処するのか、現実的な対応を示さなければなりません」とも書いています。

中国スパイの役割

中国には『国防動員法』があり、日本在住の中国人でも有事の際には徴兵されます。従うか従わないかは別にして。

また『国家情報法』により有事ではなくても、中国人は命じられた際には本国に情報を提供しなければなりません。

日本在住でも中国人であれば、いつでもスパイになってしまう可能性があります。

もちろん中国人だけが中国のスパイではありません。

日本人でも中国からお金を受取り、スパイ活動もしくは中国が利する活動をしている人は存在します。

スパイかどうかというより、一党独裁国家に利する行為をしている組織や個人の動向には注意をしなくてはいけません。

河野太郎議員は、“中国のスパイ“ もしくは ”中国の犬” かというテーマで確認してきました。

父親である河野洋平氏の影響や親族会社の日本端子との関係から、河野太郎議員が “中国のスパイ“ や ”中国の犬” と検索されている大きな理由だと思います。

なかなか政治家の活動は目に見えません。

有権者がバイアスを極力排して、政治家の言動を意識して注目しておくことが必要です。

追記:中国国営企業ロゴ問題

内閣府の会議資料から中国国営企業のロゴの透かしが見つかった問題で、河野太郎議員に説明責任が求められています。

この資料を作成したのは、公益財団法人「自然エネルギー財団」事務局長の大林ミカ氏です。

大林ミカ氏は、再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府タスクフォースの民間構成員で、任命したのは河野太郎議員です。

1992年から1999年末まで大林ミカ氏は、特定非営利活動法人原子力資料情報室にてエネルギーやアジアの原子力問題を担当していました。

原子力資料情報室は反原発の立場を明確にしているシンクタンクです。

まさに大林ミカ氏は、河野太郎議員と “反原発&再生可能エネルギー推進” で歩調を合わせる人物なのです。

更にこちらの写真をみれば、どういう思想の持主か言うまでもありません。

この大林ミカ氏に対して、自民党の青山繫晴参議院議員は動画の中で「反原発で知られた人であって中国と近い人という公然とした事実」と語り自民党経産部会で大問題になっていると言っています。

こういう問題が表面化したことはある面、天の差配です。

『中国のスパイ』や『中国の犬』という言葉遊びは置いておいても今後、河野太郎議員が独裁国家中国に利する政策を推進している人物であることが表面化してくることでしょう。


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