小林鷹之議員の政策・主張や経歴を確認してみた

政治家

岸田文雄内閣の閣僚人事が発表されました。

その人事の中で私が注目したのは、経済安全保障担当大臣として初入閣した、小林鷹之衆議院議員です。


小林鷹之議員は、1974年11月29日生まれの46歳、国会議員としては若手といえます。

一昔前の初入閣基準 “衆院当選5回以上、参院当選3回以上” は現状だいぶ緩くなったとはいえ、衆院当選回数3回での入閣は、抜擢人事です。

小林鷹之議員について私は、ほとんど知識がなかったので、この機会に小林鷹之議員の経歴や、なぜ初入閣でき経済安全保障担当大臣に就任したのか、確認してみたいと思います。

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小林鷹之議員の経歴

小林鷹之議員は、千葉県市川市でサラリーマン家庭の長男として生まれました。

子供の頃からスポーツが大好きだったといい、中高時代はバスケットボール部、大学ではボート部に所属していました。

今でもフリースローの技術は健在です。


一年浪人した後、東京大学教養学部文科一類に入学、4年生の時にはボート部で主将を務めています。

1999年4月には、大蔵省(現在の財務省)に入省し、その後、2010年3月に財務省を退官しています。

財務官僚として11年間を勤めあげたことになりますが、そのうち5年間は米国で過ごしています。(ハーバード大学ケネディ行政大学院・在米大使館書記官)

財務省を辞めた理由は、政治家になるためでした。

詳細な経歴は、本人のHPを確認した方が分かりやすいと思いますので、大まかな経歴はここまでにして割愛します。

小林鷹之議員の政策や主張

小林鷹之議員はどのような政策を掲げ、どんな政治家を目指しているのでしょうか。

総裁選・高市議員支持

今回の自民党総裁選で小林鷹之議員は、高石早苗議員の支持を早々と表明しました。
また、20名の推薦人の一人にもなっています。

高市早苗議員を支持した理由を、小林鷹之議員は、このように語っています。

「自民党総裁選。高市早苗候補を支援します。出馬会見を含め、様々な発言に触れ、国家ビジョンと政策に共鳴する点が多く、私なりに判断し決断しました。」

『国家ビジョンと政策に共鳴する点が多く』とありますが、詳細については書かれていません。

総裁選で高市早苗議員が掲げた政策の中心は以下となります。


高市早苗が掲げる理念】(以下、抜粋)

◎守り抜きたいものは「国民の生命と財産」「国土と資源」「国家の主権(独立統治権)と名誉」です。それは、国の究極の使命でもあると考えています。

◎時代のニーズに応えられる「新しい日本国憲法」の制定。

◎雇用や社会保障制度の安定性と継続性を確保する為には、「強靭な経済」が必要。
 (財政出動による危機管理・成長投資、インフレ率2%までPB黒字化目標凍結)

◎「行き過ぎた結果平等」を廃し、「機会平等」を保障する制度設計

◎国家の基本である「教育」を立て直す


すべての政策ということではないでしょうが、上記の政策に賛同したことになります。

特に安全保障や経済における対中国政策については、高市早苗議員と多くの課題を共有していたと予想できます。

経済安全保障

自民党内に新国際秩序創造戦略本部という組織があります。

今回、自民党幹事長に就いた甘利明議員が座長を務め、事務局長は小林鷹之議員が務めていました。新国際秩序創造戦略本部は、岸田首相が政調会長だった時に立ち上げた組織です。

2021年5月には菅政権に対して、「経済財政運営と改革の基本方針2021」に向けた提言をおこないました。

そこで提言されていたのが、『経済安全保障一括推進法』です。



新国際秩序創造戦略本部での事務局長としての実績が、今回の経済安全保障担当大臣として抜擢された理由とみて、間違いないでしょう。

直近の課題である新型コロナウイルス対策については、こんなツイートをおこなっています。


「新型コロナ対策については、2類から5類への変更、国産ワクチン・治療薬の開発体制強化、緊急時の司令塔機能強化等のための法整備などについての考え方を申し上げました」


「症状が出た方が適切な医療を受けることが医療の本質。党会議にて2類相当を5類にすべきと何度も申し上げてきた。政府による検討着手とのこと。ようやくかという感もするが、速やかに実行して頂きたい。加えて『PCR陽性者数=感染者数』として対応することも変えていくべき。」

新型コロナウイルス対応へのまっとうな意見です。

財政政策

気になるのが、財政に関する考え方です。

経歴のところでみたように、小林鷹之議員は元財務官僚です。

財務省といえば、この長く続くデフレ化の日本においてもなお、“財政健全化”  “プライマリーバランス黒字化” を喧伝し続ける組織です。

財務省から国会議員になっている議員も多くいて、大半の議員は、財務省の代弁者となっています。

過去においては小林鷹之議員も、

『金融緩和や財政出動も時間を稼ぐためのカンフル剤に過ぎません。課題の先送りは許されません』

メールマガジン(2016.3.14)

『財政再建が進まず、この傾向が続けば、将来世代の政策的な選択肢を狭め、様々な可能性を奪うことになります』

討議資料(2015.6)

などの発信をしていて、財務省時代に染みついた考え方から抜け出せていないことは間違いありません。

ただし、上記の発言は5~6年前のものです。


“君子豹変す” という言葉があるように、高市早苗議員からの影響を受けて、長いトンネルのようなデフレ社会を抜け出せるよう、積極財政に政策転換していってほしいものです。


以上、小林鷹之議員の経歴や政策の一部について、確認してみました。

千葉県2区(習志野市・八千代市など)選出の議員として地の利を生かし、頻繁に地元を訪ね歩いていることが、日々のツイートでわかります。

国民の声に耳を傾ける姿勢を持ち続けると共に、国のリーダーとして確かな国家観と歴史観を、更に磨きあげていってほしいと思います。


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