国会議員の中でも知名度は抜群で、未来の総理大臣とささやかれている人物といえば、自民党の小泉進次郎衆議院議員です。
その独特な言い回しは “小泉構文” と揶揄されることもありますが、現在も『次の首相にふさわしい人は?』の世論調査で必ずベスト5には入っています。
【産経新聞 2024.6/17】
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、次の首相に誰が最もふさわしいかを尋ねたところ、首位は自民党の石破茂元幹事長(16・4%)で、次に小泉進次郎元環境相(14・6%)が続いた。
河野太郎デジタル相は8・4%で5カ月ぶりに3位に入り、再びトップ3を「小石河」が占める構図となった。
小泉進次郎議員に対しては、よくその学歴が話題にされることが多いようですが、これはどういうことなのでしょうか?
『学歴が低い』『学歴詐称・ロンダリング』など聞き捨てならない言葉も、インターネット上では見受けられます。
小泉進次郎議員の学歴
小泉進次郎衆議院議員は、1981年4月14日生まれで、現在43歳です。
学歴や職歴については以下となります。
【学歴】
1988年4月 関東学院六浦小学校入学 ( 以来中学・高校・大学と関東学院で過ごす)
2004年3月 関東学院大学経済学部卒業
2006年5月 米国コロンビア大学大学院政治学部修士号取得
【職歴】
2006年6月 米国戦略国際問題研究所(CSIS)研究員
2007年9月 衆議院議員 小泉純一郎秘書
2008年10月 自由民主党神奈川県第11選挙区支部長
2009年8月 衆議院議員
2013年9月 内閣府大臣政務官・復興大臣政務官
2015年10月 自民党 農林部会長
2019年9月 環境大臣兼内閣府特命担当大臣
2021年11月 自民党総務会長代理
2024年1月 衆議院安全保障委員会委員長 [小泉進次郎Official Site引用]
中高一貫校から関東学院大学経済学部に進み、その後、米国のコロンビア大学大学院政治学部で学んでいます。
兄で俳優の小泉孝太郎氏も高校までは同様に、関東学院六浦中学校・高等学校を卒業しています。
高校時代
兄・小泉孝太郎の影響で小学二年生の時にソフトボールを始め、関東学院六浦高校では中学から始めた野球に没頭し、甲子園を目指していました。
高校3年生の時には副キャプテンを務め、強豪ひしめく神奈川大会でベスト8まで進んでいます。
ポジションはセカンドでした。
この時の経験やトレーニングが、現在の国会議員生活を支えている源と、小泉進次郎議員はその当時をふり返って語っています。
「二塁は1球1球、投手の後ろのカバーに入ったり、キャッチャーの配球を見ながら守備位置を変えたり、『もう少し前へ来い』とか『後ろへ行け』とか指示したり。とにかく全くアンテナを下ろす暇がない。その発想が今の仕事に向いているような気がします」
3年生の夏で野球部を引退してからは、元々好きだった英会話の勉強に力を入れるようになりました。
なぜ学生時代に英会話学校に通い始めたのか、小泉進次郎議員は2010年に日本論語研究会の講師として招かれた際こう語っています。
「何のために英語勉強しているんだろう?」
「英語がしゃべれない先生に教わって、英語のテストでは点が取れる。でもしゃべれない」
「もう英語いいや。英会話がやりたい」
英会話学校に通い始めてからは、英語が楽しくてしかたなかったそうです。
以下の動画を見て下さい。
「英語は、自分の思いを伝えるコミュニケーションのツールであって道具」
「英語は目的ではないです。手段です」
小泉進次郎議員の英語に対する考え方が、短い動画の中ですけれど、よく理解できます。
大学時代
大学2年生の時、父親である小泉純一郎氏が3度目の自民党総裁選に立候補しました。結果は、大方の予想に反して勝利をおさめ、第87代内閣総理大臣に就任します。
続いて兄である小泉孝太郎が、俳優として芸能界デビューを果たしました。
小泉進次郎議員はこの時のことを「自分たちは変わっていないのに、周りの目が変わった」といい、総理の息子ということで色々な人が近づいてきたと言っています。
大学時代には3度の海外ホームスティ(オーストラリア)を経験し、大学に行きながら英会話学校にも通っていたので、英語に対する関心は人一倍高かったようです。
関東学院大学は、私立の学校で初代学院長の坂田祐氏はクリスチャンでした。
関東学院大学の教育方針・目的も、『キリスト教の精神』が中心であり、一日は礼拝で始まり聖書を学ぶ時間も週のカリキュラムに組み込まれています。
ちなみに父親である小泉純一郎は、横須賀高校・慶應義塾大学出身です。
関東学院大学は特別学力の高い学校ではありませんし、キリスト系の学校ですので、なぜこの学校を選択したのでしょうか?
これは、小泉純一郎氏に直接聞かなければわからない内容かもしれませんが、たぶん地元の学校というのが一番の理由ではないかと思われます
小泉家系譜
小泉進次郎の父は首相まで務めた小泉純一郎、祖父は小泉純也で同じく衆議院議員をしていました。
更に曾祖父の小泉又次郎は、横須賀市長の後に衆議院議員になり、大臣も務めています。まさに地元横須賀に根をはった政治家の家系なのです。
二人の息子がいたらどちらかを政界に送りたいと思うのは人間の情として自然なことです。
後々の政界への進出を期待して、地元での基盤(友人知人)を固める一つの方法として、小学校から関東学院を選択したのではないでしょうか。
もちろん特別優秀な成績であれば、途中から他の学校に変えた可能性もありますが、そうではなかったのでしょう。(失礼、推測です)
小泉進次郎の最終学歴について
小泉進次郎議員の最終学歴は、コロンビア大学大学院政治学部となっています。これは特別枠での入学とみていいでしょう。
これは米国のどこの大学にも存在することですから、善悪を論じても仕方ありません。
一つの箔をつける意味もあるでしょうし当然経験にもなります。ゆくゆくは政界入りするという目標の為のステップです。
『おかしい』『疑惑』『学歴ロンダリング』うんぬんというのは、だいたいがこのコロンビア大学大学院入学のことを言っているとみて間違いないです。
コロンビア大学は、2022年のTHE世界大学ランキングで11位、USNews発表の米国内大学ランキングでは2位の超難関校です。
ちなみに、THE世界大学ランキングで東京大学が35位、京都大学は61位でした。コロンビア大学がいかにレベルの高い大学か理解できます。
更にいうと、関東学院大学経済学部の偏差値は、37.5~40.0ということです。
小泉進次郎議員はもともと、英会話に対しては人一倍関心があったようですので、米国への留学もそのためのものでもあります。
国会議員の学歴のことでいえば、小学校卒でしたが『コンピュータ付きブルドーザー』と呼ばれた田中角栄元首相のような人物もいました。
かたや東京大学を出ても『宇宙人』と言われ、日本の政治に混乱をもたらした首相もいました。
ネット上ではこんな表現をする人もいます。
世襲批判は小泉進次郎みたいな議員にも跳ね返るし、学歴批判も他の有能な議員に火の粉が飛ぶし、学歴差別はナンセンスだから、本人の能力や政策で判断すべきと思う。
非世襲で東大卒・官僚OBや弁護士でも、当選させちゃいけない人は沢山いるのだから。— 茗荷昇紘 (@masilite) 2017年10月16日
学歴を問うことの愚かさ
個人的には、学歴うんぬんと問うこと自体に虚しさを感じます。結局これらは嫉妬心からくるものと思われます。
「あんな学歴なのに、何であいつが…」
「ろくに仕事の経験もしていないのに、なぜあのポジション?」
学歴や経歴を参考にするのはよいでしょう。ただこれらはあくまで、その人物の過去の歴史でしかありません。
本来政治家に問うべきは現在の実績であり、目の前の政治課題にどう取り組んでいるかです。
それがあまりにもひどい内容であれば、公的立場の議員として糾弾されても仕方ありません。
小泉進次郎議員自体はそんな指摘はどこ吹く風とばかり、様々なスピーチや演説の場で『関東学院出身』の話題を出しています。
学歴が最終的な判断基準ではありません。小泉進次郎議員の真価が問われるのはまさにこれからです。
【関連記事】⇒『進次郎の母親との幼少時の別れが切ない』
コメント