早婚は離婚率が高いのか メリットやデメリットは何だろう

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早婚とは、若い時に結婚することです。

もちろん、「早婚は△歳~〇歳」という定義があるわけではありません。

一般的な早婚のイメージとしては、婚姻可能な18歳から20歳をこえたくらいの年齢かと思います。

日本の民法第731条(婚姻適齢)には、

婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。

と書かれています。

ちなみに以前は親の同意があれば女性のみ16歳での結婚は可能でした。

それが2018年の民法改正で成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、同時に2022年4月1日より婚姻できる年齢が男性女性ともに18歳以上となって、未成年者は婚姻ができなくなりました。


よく、早婚は離婚率が高いと考えられがちですが、本当のところはどうなのでしょうか。

早婚のメリットやデメリットなども含めて調べてみます。

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早婚の離婚率

早婚の離婚率については、下のグラフを見て下さい。

国立社会保障・人口問題研究所の資料をもとにして、厚生労働省が作成したものです。


これは一目瞭然です。

特に早婚女性の離婚率はかなり高くなっています。

他にも厚生労働省では、離婚の件数や同居期間別(いわゆる結婚生活年数)の離婚件数を、人口動態統計として発表しています。


同居期間別でもっとも多いのが、結婚後5年以内に離婚するケースです。


同居期間全体の割合の年次推移を表したものが以下のグラフです。

昭和40年代までは同居期間5年未満の離婚が50%以上を占めていましたが、高度経済成長期を経てその割合が変わってきた点は興味深いです。


次のグラフは、年齢階級別にみた離婚件数の構成割合をみたものです。

先ほどの同居期間別離婚割合と同様に、年齢階級別の離婚件数を見て印象的なのが、昭和の後半から高齢の年齢階級の離婚割合が増えているところです。

20歳未満の離婚割合が少ないのは、そもそも結婚している絶対数が少ないからです。

早婚のメリット

早婚のメリットは、どんな事が上げられるでしょうか。

まず一ついえることは、若い時に妊娠や出産をすれば、体力のある年齢で子育てができるという点です。

子育ては思った以上に、体力がいります。

夜泣きによる睡眠不足、幼児の遊び相手、育児の合間に家事をこなすなど、40歳前後でこれを初めておこなうのは、かなり大変です。

それが20歳代前後であれば、体力的にはある程度余裕を持って子育てできます。

また、家族計画の組み立ても、時間的猶予をもって考えることが可能です。

数年間は二人だけの新婚生活を楽しみ、落ち着いてから第一子・第二子を生み育てる、更には第三子という選択肢も計画することができます。

他にメリット・デメリットの問題で大きな意味を持ってくるのが、妊娠・出産適齢期の問題です。

若い時の妊娠では、30歳代後半と比べて、流産の割合が圧倒的に少なくてすみます。

また、胎児の染色体異常の割合も、年齢とともに上がっていきます。

流産や染色体異常のことを考えると、若い時に結婚して出産をすれば、その分リスクを減らすことができます。

 『生物学的な妊娠・出産適齢期は何歳か?

早婚のデメリット

では次に、デメリットについて考えてみましょう。

さきほどのグラフで見たように、早婚者の離婚率が圧倒的に高いのは、早婚のデメリットと間違いなくいえます。

若くして結婚するということは、大人としての社会性や人間性がまだ未熟段階で、夫婦になり親になる可能性があります。

もちろん人間性においては個人差がありますので、あくまで一般的な可能性の話ではあります。

一時の感情の思うままに結婚したり、いわゆる『できちゃった婚』で結婚にいたった場合、数年後に「こんなはずじゃなかった」という結果になりかねません。

それが結果として、離婚率の高さに現れています。

ちなみに、以前『できちゃった婚』は、「妊娠しちゃったからやむなく結婚」というマイナスイメージでした。

それが今や『おめでた婚』や『授かり婚』などと言葉が変わり、マイナス的な感じを受けなくなりました。

早婚のマイナス面で他にいえることは、子育てに関してのデメリットです。

早婚の場合、若くて体力があっても、心の余裕という面で年長者には劣ってしまいます。

幼児の言動に対してつい感情的になってしまい、必要以上に怒ってしまうこともありがちなことです。

昔は三世代世帯が多く、祖父母が子供への教育の助言やサポートをしてくれました。

現在は核家族が増え、そういった環境も減ってきています。


以上、早婚の離婚率やメリット・デメリットについてみてきました。

何ごとにおいても、メリットやデメリットはつきものです。

早婚についても、メリットに焦点をあてそれを生かし、デメリットを極力補っていくことが必要でしょう。


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