石破茂はなぜ中国・韓国寄りと言われるのか

石破茂離党 政治家

2024年9月27日に自民党総裁選がおこなわれ、石破茂議員が高市早苗議員に競り勝ち、悲願の自民党総裁となりました。

次の臨時国会で首相に選ばれることになります。

【朝日新聞デジタル 2024.9/27】
岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選は27日午後、自民党本部で投開票され、石破茂元幹事長(67)=無派閥=が第28代総裁に選出された。総裁任期は3年。10月1日召集の臨時国会で、石破氏は第102代首相に選ばれる。

その石破茂議員に対しては以前から「中国・韓国寄りだ」という意見が聞かれます。

なぜそのようなことが言われているのでしょうか。

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中国・韓国への歴史観

石破茂議員が “中国・韓国寄り” といわれる理由は、その歴史認識にあると言って良いでしょう。

国会議員がどのような歴史認識を持っているかは非常に重要なことです。ましてや総理大臣であれば尚更です。

石破茂議員はどのような歴史認識を持っているのでしょうか。

中国メディアでの発言

以下の発言は、中国共産党系のメディア『世界新聞報』(2008年1月29日号)に掲載された内容です。

「第二次大戦の時に日本の戦争指導者たちは、何も知らない国民を戦線に駆り出し、間違った戦争をした。だから私は靖国神社に参拝しない。あの戦争は間違いだ。多くの国民は被害者だ」

「日本には南京大虐殺を否定する人がいる。三十万人も殺されていないから南京大虐殺そのものが存在しないという。何人が死んだかと大虐殺があったかは別問題だ」

「日本には慰安婦についていろいろな見解があるが、日本軍が関与していたことは間違いない」

「日本人が大東亜共栄圏の建設を主張したことは、侵略戦争に対する一種の詭弁だ」

このインタビュー記事に対して、月刊誌『WiLL』において渡部昇一上智大学名誉教授(故人)が問題視しました。

WiLL編集部では石破事務所に対して「世界新聞報のインタビューでの発言内容は事実であるか」と問うています。

それに対して石破事務所では、「事実に即していないと言うほどではありませんが、事実そのままでもありません」「(発言内容の訂正を求める等の)特段の対処はしておりません」と回答しています。

『世界新聞報』は中国のメディアなので、自分達の都合の良いような記事内容にしている可能性も考えられます。

しかし石破事務所の対応から考えると、石破茂議員が語った主旨は間違っていないということでしょう。

  『共産党はなぜ嫌われるのか?

韓国への歴史認識

韓国との慰安婦問題については産経新聞のこんな記事があります。

【産経新聞 2017.5.24】
韓国紙の東亜日報(電子版)は23日、自民党の石破茂前地方創生担当相が慰安婦問題をめぐる平成27年の日韓合意に関し「(韓国で)納得を得るまで(日本は)謝罪するしかない」と述べたとするインタビュー記事を掲載した。

記事は、石破氏が日韓合意に反する発言をしたと受け取られかねないが、石破氏は24日、産経新聞の取材に「『謝罪』という言葉は一切使っていない。『お互いが納得するまで努力を続けるべきだ』と話した」と述べ、記事の内容を否定した。ただ、抗議はしない意向という。

東亜日報の記事を信じるか石破茂議員の説明を信じるかといえば、私は石破茂議員の説明を信じます。

インタビューの際の録音が東亜日報から公開されて『謝罪』という発言が入っていれば別ですが。

ただ産経新聞の取材通りの石破茂議員の釈明だったとすれば、そこに疑問符がつきます。

『お互いが納得するまで努力』とはいったいどういう意味でしょうか。

お互いが納得(時には妥協)して、条約なり同意文章に署名するのが国同士の関係です。

国家間では合意するまでお互い激しいやり取りを繰り返し、国内事情なども鑑みて落としどころを探り合い、国益をかけて交渉するものです。

こんなことはある面、石破茂議員にとっては釈迦に説法かもしれません。

日韓の国家間におけるすべての過去の問題は、1965年の日韓基本条約・請求権協定の締結もって解決したと考えるのが、普通の日本の政治家でしょう。

「実は納得していない」と都合よく言い続ける韓国にいつまで対応しろというのでしょうか。

なぜこのような考えになるのか、それは石破茂議員の中に「日本は戦前、韓国(朝鮮)に悪いことばかりした」という強い贖罪意識があるからではないかと思われます。

それが先ほど紹介した中国メディア『世界新聞報』の石破発言の中に、彼の考えとして出てきています。

  『慰安婦像がウィーン条約違反の理由

石破茂はクリスチャン

石破茂議員の歴史観に触れる上でもう一点重要なポイントがあります。

それは石破茂議員はクリスチャンであるという点です。

【CHRISTIAN TODAY 2016.5.27】
自身の信仰についても語ってくれた。「私は生まれたときからのキリスト教徒です」

「4代目のクリスチャンで、初代は金森通倫というキリスト教界では有名な同志社大学の第2代目学長でした。新島襄から洗礼を授かった人です。
母は3代目クリスチャン、姉も4代目クリスチャン。父は浄土真宗でキリスト教ではありませんでした」

「ですから、自ら信仰に目覚めたというわけではないのですが、逆に今まで『神様がおられない』というような恐ろしい考え方をしたことは一度もありません」

「人間のやることは常に誤りだらけ。きっと私にも多くの誤りがあるでしょう」

「それ故、常に祈るときは二つのこと、すなわち『ご用のために私をお用いください』『どうぞ誤りを正してください』と言うのを忘れないようにしています。これしかないのでしょう。そうではありませんか」

CHRISTIAN TODAY

石破茂議員がクリスチャンとして信仰面から、韓国や中国に対して贖罪の思いが強いのも、個人としては仕方のないことではあります。

ただし、これが公的立場の国会議員、ましてや総理大臣としての思考だとすると非常に問題です。

これらの発言を確認してわかるのは、石破茂議員は決して “親中派”・“親韓派” というわけではなく、戦後教育とクリスチャンの信仰心から、贖罪意識が強い人物であることがわかります。


果たして石破茂議員は、総理大臣になってから中国や韓国とどういった外交を展開していくのでしょうか。

中国や韓国は、半歩譲れば一歩二歩と前に出てくる国であることを念頭に相対してほしいと思います。


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