ベルマーク運動が「くだらない」「やめたい」と言われるわけ

世間の話題・雑記

PTA役員経験者へ「PTA活動の中で、不要な物は何?」と聞いたところ、もっとも多い回答が、『ベルマーク』だったというニュースがありました。

これは、なぜなのでしょうか?

 

私も子供の頃、ベルマークを集めて学校に持って行った記憶はありますが、PTAとして直接ベルマーク運動に参加したことはありません。

それからウン十年、今は私の子供が同様に、ベルマークの収集を行っています。

ベルマーク運動に対して、「くだらない」「やめたい」というPTAの声の理由を探ってみます。

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ベルマーク「勘弁して」のわけ

それはこの言葉が端的にあらわしています。 

「倍のお金を寄付するから勘弁して」


ベルマーク運動は、とにかく作業量の割に、見返りが少ないということが大きいようです。それがタイトルに書いた声「くだらない」「やめたい」につながっています。

作業としては、まずベルマークを集めることから始まりますが、これは各個人が学校に持ってくるので問題はありません。

問題はここからです。


集まったベルマークを、そのままベルマーク財団に送るのではありません。

これを適した大きさに切り、協賛会社(約60社)ごとに分け、更に点数ごとに仕分けします。 

次にこれらを台紙に貼り付け集計し、会社ごとの専用袋に入れて、この状態ではじめてベルマーク財団に送ることができるわけです。 

ベルマークって、小さいですし、パッケージの材質も違います。私も実際に作業をしたわけではないですが、内容を聞くと確かに細かい作業です。 

この作業をPTA役員が何十人と集まって、おこなうのです。ベルマークは1点が1円換算です。


はたして、一つの学校でどれくらいのベルマークが集まるのでしょうか。

年間集票全国ベスト100の学校を見てみると、2019年の第1位は、熊本県の菊池南中学校で、集票点数が699,992点でした。

第2位の静岡県浜松市の中野学園オイスカ高等学校は540,163点で、毎年上位に名を連ねています。この学校では、HPに『ベルマーク活動』という項目があるくらい力を入れています。


ベスト50位くらいの学校は、およそ20万点を年間で集めていますので、1ヵ月換算で約1万7千点です。

全校児童170人(6学年1クラス30人弱の学校)が、1人100円寄付すると、同金額になります。

たしかに、「倍のお金を寄付するから勘弁して」というPTA役員ママの溜息も、わからなくはありません。 


これをPTAでやろうとするから問題なのかもしれません。子供達にこのベルマーク運動の意義と価値をしっかりと教えて、学校の活動の一環として取り組むことはダメなのでしょうか?

ベルマーク付き商品

“ベルマーク” は、このマークです。

お菓子のパッケージの裏(キャラメル、チョコボールなど)や、調味料の外袋(マヨネーズなど)に印刷されている物など、よく見かけると思います。

このベルマークは、もちろんすべての商品についているわけではありません。 

ベルマーク運動に協賛をした会社の商品に印刷されています。その協賛会社の数は現在、約95企業。 


結構有名な会社が多いです。主なところで、「キユーピー」、「日清食品」、「森永製菓」、「アサヒ飲料」などなど。

商品のパッケージ等に印刷された点数は様々ですが、おおよそ対象商品の金額の1%くらいが、ベルマークの点数です。 

例えば、チョコボールですとベルマークの点数は、0.5点です。 キューピーのドレッシングは、2点・3点の商品が多いです。


この協賛会社と、協力会社は別の会社で、備品や教材を購入できる協力会社は、「内田洋行」や「セノー」「ブリヂストンサイクル」などです。

学校で使用するものは、このベルマークでほとんど購入できるといってもいいでしょう。 

運動会や式典でお馴染みのテントや体育教材(一輪車、ボール、竹馬など)、防災用品や折り畳みイスなどです。

まとめ

ベルマーク運動に対するPTA役員の声「勘弁して」「くだらない」「やめたい」の理由がわかりました。

ベルマークを集めて、ベルマーク財団に送付するまでの過程が、相当アナログなところが問題のようです。


個別の学校によっては、家庭で台紙にベルマークを種類別に貼ってから、提出してもらっているところもあるようです。

この方法ですと、ほとんどPTA役員が作業をしなくていいことになります。


また、こんなツイートがあります。地域や学校によってやり方は違うようですし、ベルマークを台紙に貼る必要もないと言っています。



都道府県によって取り組み方は違っているかもしれませんが、今後もベルマーク運動は続いていくでしょう。

もっと子供達が、ベルマーク運動に直接かかわっていく仕組みを作った方が良いと思いますが、でもそうなると、学校の先生の負担が大きくなってしまうでしょうから、難しいところではあります。


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