年末が近づき、今年も『新語・流行語大賞』が発表される時期を迎えます。
あくまで一企業である自由国民社とユーキャンの企画イベントですが、いつのまにか国民的(?)行事のようになっています。
先日11月6日、ノミネートされた30語が発表されました。
30語は以下の通りです。
- あな番(あなたの番です)
- 命を守る行動を
- おむすびころりんクレーター
- キャッシュレス/ポイント還元
- #KuToo
- 計画運休
- 軽減税率
- 後悔などあろうはずがありません
- サブスク(サブスクリプション)
- ジャッカル
- 上級国民
- スマイリングシンデレラ/しぶこ
- タピる
- ドラクエウォーク
- 翔んで埼玉
- 肉肉しい
- にわかファン
- パプリカ
- ハンディファン(携帯扇風機)
- ポエム/セクシー発言
- ホワイト国
- ◯◯ペイ
- MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)
- 免許返納
- 闇営業
- 4年に一度じゃない。一生に一度だ。
- 令和
- れいわ新選組/れいわ旋風
- 笑わない男
- ONE TEAM(ワンチーム)
目次
30語ノミネート方法
『新語・流行語大賞』はどのように決めるのか、確認してみましょう。
まず、今回発表された30語のノミネート方法です。
Wikipediaや他の媒体では、「読者アンケートの結果から編集部によって選出」とあります。
候補となる言葉は『現代用語の基礎知識』(自由国民社・刊)の読者アンケートの結果から編集部によって選出された30語から50語が候補としてノミネート
ただ、公式サイトには、
『現代用語の基礎知識』収録の用語をベースに、自由国民社および大賞事務局がノミネート語を選出。
としか書かれていません。
それ以上調べようがありませんが、もしかすると過去においてはWikipediaに書かれているように、読者アンケートをおこなっていて、最近はそれをしていないということも考えられます。
いずれにしても、自由国民社および大賞事務局が、ノミネート30語を、最終的に選出していることに変わりはありません。
ノミネートされた語句に対して、毎年必ず聞くのが、「そんな言葉知らない」という声です。

これは世代にもよりますし、流行にどれだけ敏感かという点や、またテレビを見る頻度などで、この手の情報を知る知らないの差が出てきてしまうといえます。
まぁ、「ほとんど知っている」という人の方が、どちらかといえば珍しいかと思います。
いろんな意味で、幅広い分野から30語を選出したということなのでしょう。
ノミネート語を調査
では今回、ノミネートされたいくつかのワードを、私が勝手にピックアップして、調べてみます。
あな番
日本テレビのドラマ「あなたの番です」の略語です。
田中圭と原田知世主演のドラマで、最終回は19.4%の視聴率をたたき出しました。
ドラマの内容は、マンションでおこる『交換殺人ゲーム』に巻き込まれた夫婦と住民の様子を描いた、ミステリードラマです。
おむすびころりんクレーター
小惑星探査機『はやぶさ2』が生成した人口クレーターの名称です。
クレーターとは、天体衝突などによって作られる地形のことをいいます。
今回の人口クレーターは、はやぶさ2から分離した衝突装置を使って、金属の塊を地表に撃ち込んで造ったものです。

クレーターに隣接するおにぎりのような形の岩が、クレーター内に転がり落ちそうな様子から『おむすびころりんクレーター』と名付けられました。
#KuToo
2017年に『# Me Too』という言葉が流行しました。
これは、ある女優が男性の映画プロデューサーから、セクシャルハラスメントを受けたことに、端を発していました。
同様の被害を受けた女優達が、「Me Too(私も)」と、次々に被害の声をあげ、その声はハリウッドにも広がり、一映画プロデューサーの問題だけではなく、業界内の体質問題を訴えたのです。
その『# Me Too』にかけて使われたのが、『# Ku Too』です。
『# Ku Too』には、「靴」「苦痛」の意味が込められているそうです。職場で女性が、ヒールやパンプスを強制されるのはおかしいという訴えです。
ドラクエウォーク
ゲーム『ドラゴンクエストウォーク』の略語になります。
今年発売され、人気を博した位置情報ゲームです。
翔んで埼玉
1980年代に少女漫画雑誌「花と夢」に連載されていた漫画の題名です。
今年2月に映画化され、累計興行収入は37.5億円を超えました。
主演を二階堂ふみとGACKTが務めています。

肉肉しい
「なんでこの言葉がノミネート?」という声が多い言葉です。
若者の間では以前から使われていた造語で、美味しい肉料理を食べた後に、SNS上で『#肉肉しい』とアップするパターンが多いようです。
まぁ、トップ10には入りそうもない言葉ではあります。(勝手な憶測)
大賞の決定方法と審査員
ユーキャン新語・流行語大賞のトップ10が発表されるのは12月2日です。
ノミネート30語は先程書いたように、自由国民社および大賞事務局が選出しました。
では、トップ10と大賞は、どのように選ばれるのでしょうか?
ちなみに、年末同様に注目される『今年の漢字』は、インターネットやハガキなどの投票で、一番多く得票された漢字が選ばれます。
新語・流行語大賞のトップ10と大賞は、選考委員会によって決められます。
選考委員会のメンバーは、以下7名の方々で構成されています。
- 姜尚中(東京大学名誉教授)
- 金田一秀穂(杏林大学教授)
- 辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
- 俵万智(歌人)
- 室井滋(女優・エッセイスト)
- やくみつる(漫画家)
- 大塚陽子(『現代用語の基礎知識』編集長)
この7名が侃々諤々して、今年の『新語・流行語大賞』が決定します。
果たして、今年はどの言葉が大賞に選ばれるのか、身近な人達と予想し合うのも、楽しみ方の一つですね。
追記:2019年大賞
2019年の新語・流行語大賞が決定しました。
『ONE TEAM』です。
ラグビーワールドカップの盛り上がりを考えると、ラグビー関連のワードが大賞を取るのは、妥当といえるでしょう。
【関連記事】⇒『時短ハラスメント その意味は何?』
コメント