尖閣諸島と米軍射撃場の状況を確認してみる 射爆撃はおこなわれているのか

尖閣諸島・魚釣島 政治・経済関連

中国の船舶が、尖閣諸島近海への侵入を繰り返しています。

日本政府は相変わらず、あたらずさわらずの対応で、領土に関心を持つ国民にとっては、歯がゆいばかりです。

一時期は中国が、大量の漁船団を送り込んでくるのではないかと、危惧されていました。

しかし、中国は現状以上の挑発行為はおこなってきません。なぜかといえば、現在の米中関係が緊張状態にあるからです。


米国は、中国の侵略行為を待っています。そして、それを行ったなら、ただちに中国を叩こうと身構えています。

中国も、それは十分承知しているので、無茶な行動はしないのです。

日本は、この機会を逃すことはありません。米国を利用して、したたかに尖閣諸島の実効支配を進めていくべきです。

実効支配の方法は、いくらでもあるのですから。


今回は、尖閣諸島に米国軍がどのような関与をしているのか、確認してみたいと思います。

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尖閣諸島の島々

尖閣諸島は、大小5つの島(および岩)の総称です。

一番大きな島が魚釣島、その北北東に久場島、北東に大正島、その他の二つが北小島と南小島です。

尖閣諸島地図

尖閣諸島の各島の所有者は、魚釣島と大正島、北小島と南小島は国有化されていますが、久場島は民間人が所有しています。

2010年、民主党の菅直人政権の時に、中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりしてきた事件が起こりました。

この事件を機に日本政府は、2012年に、魚釣島と北小島と南小島を国有化したのです。

尖閣諸島と米軍

尖閣諸島の大正島と久場島には、米軍の射爆撃場があります。

1948年、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の統治下にあった沖縄で、米軍は当時の久場島の所有者である古賀善次氏と、土地の賃借契約を締結して使用料を払いました。

その後も日米地位協定の第二条に従って、大正島と久場島は米軍の射爆撃場として施設提供されています。

【日米地位協定】第二条
1(a) 合衆国は、相互協力及び安全保障条約第六条の規定に基づき、日本国内の施設及び区域の使用を許される。個個の施設及び区域に関する協定は、第二十五条に定める合同委員会を通じて両政府が締結しなければならない

原則として米軍は、この射爆撃場を使用する際、15日前までに、防衛省に通告がすることになっています。

では現在米軍は、大正島と久場島において、射爆撃場を頻繁に使用しているのでしょうか。


2014年11月に、立憲民主党の近藤昭一議員が、米軍の射爆撃場使用状況について、質問主意書を提出しました。

それに対して政府の答弁書には、こう書かれています。

「昭和五十三年六月以降はその通告はなされていない」

昭和53年は西暦で1978年ですから、もう既に40年以上、米軍の射爆撃場は使われていないことになります。

尖閣諸島と自衛隊

尖閣諸島近海に中国船がやってきた時に対応しているのは、海上保安庁です。

海上保安庁は海の警察として巡視をおこない、中国の船が尖閣諸島近海に留まらないよう、警告しています。

【朝日新聞DIGITAL 2020.8.4】
公船は数年前まで2~3隻で航行していたが、最近は4隻で来るケースがほとんどだ。船も大型化しており、海保の巡視船で主力の1千トン級を上回る大きさの船が主力になっている。

朝日新聞が書いているように、中国は徐々に船籍数を増やし船の大型化をはかって、日本への圧力を高めています。

やがて、海上保安庁では対応できなくなる日が来る可能性を、否定できません。

もちろん通常の国家であれば、海軍を出動させて船舶への威嚇射撃や拿捕、撃沈などおこなうでしょうが、日本にはそれができません。


「尖閣諸島に自衛隊を駐屯させるべき」、「自衛隊を尖閣諸島近海に派遣すべきである」などと勇ましいことを言う人もいますが、現実的ではありません。

いきなりそんなことができるのであれば、とっくの昔に憲法9条の改正は、おこなわれていたはずです。


2020年3月、石垣市議会では、自衛隊配備計画に伴う沖縄防衛局への市有地売却議案が、僅差(賛成11人、反対9人、退席1人)ではありますが、可決しました。

石垣市における自衛隊配備が、大きく前進したわけです。

石垣島から尖閣諸島・魚釣島までの距離はおよそ170㎞です。

理想は、魚釣島へ自衛隊の駐屯地をおくことでしょうが、まずは、尖閣諸島の自然環境調査や、灯台や漁港を作るなどして、実効支配の実績を確実に積み上げることが重要です。

そうしなければ、国際社会は“尖閣諸島を日本が実効支配”していると、認めてはくれません。


【関連記事】⇒『尖閣諸島問題の現状と中国の強引な主張

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